塗り屋造り 町屋に多く見られる構造で、防火対策として隣家と接する両側面と正面2階部分の外壁全体が白漆喰仕上げにされています。土蔵造りに比べると壁の厚みは薄く、建物の正面と背面は木が露出しています。※写真は現存する最古の町屋(井上家)
倉敷窓 この地域では、2階の正面に窓が開かれていることを「倉敷窓」としていました。角柄(つのがら)窓形式の枠を組み、3本又は5本の木地の竪子(たてご)が入ります。主流は、3本の竪子(たてご)が入るものであったとされています。
犬矢来(いぬやらい) 円弧状の反りついた割竹や細い桟木を並べた柵のことで、元々は犬走りからの砂利や泥が建物に飛んでくることを避けてのことですが、矢来(やらい)の語源には「入るを防ぐ」という意味もあり、泥棒避けの対策でもあったとされています。
なまこ壁(海鼠目地瓦張) 正方形の平瓦を外壁に張り付け、目地を漆喰で盛り上げて埋める手法。この盛り上がりの断面が半円形のナマコ形に似ていることからこの名称が付けられています。このナマコ形の目地は平行に通る一文字目地と斜めに通る筋違い目地があります。